研究課題
アレルギー疾患は、患者数が増加の一途をたどっているにもかかわらず、現在においても根治療法が存在しないため、発症機構の解明と新規治療法の確立が急務の課題となっている。これまでの研究成果から、アレルゲン親和性がIgE受容体の活性化、転写調節、そして浸潤細胞の種類など、様々なレベルでアレルギー疾患を制御していることが明らかになっている。本年度は、単一分泌顆粒レベルでの顆粒放出機構や転写因子によるアレルゲン親和性認識機構、そして細胞間相互作用によるアレルギー疾患調節メカニズムについて解析を行った。具体的には、①IgE Crosslinking-induced Luciferase Expression(EXiLE)法を用いた、転写因子によるアレルゲン親和性認識機構の解析を行った。②マスト細胞の分泌顆粒に存在する不均質性に着目し、個々の分泌顆粒に局在する炎症性メディエータや分泌機能分子について、単一分泌顆粒レベルでの顆粒放出メカニズムの解明と顆粒不均質性の形成メカニズムについて追究した。③本研究で確立したマスト細胞と浸潤細胞の相互作用研究システムを用いて、細胞間相互作用がアレルギー疾患の調節機構について分子・細胞・動物レベルでの解析を行った。④アレルゲンや異なる親和性を有するアレルゲンによるマスト細胞の活性化が浸潤細胞の生存や分化に与える影響を追究した。⑤細胞間相互作用がアレルギー応答調節機構について疾患モデル動物を用いてin vivoレベルで追究した。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Exp. Dermatol.
巻: 27 ページ: 563-570
10.1111/exd.13672.