コンドロイチン硫酸(CS)プロテオグリカンは、細胞接着、細胞の増殖や分化、形態形成などの様々な生命活動の制御に関わっており、その機能の多くは、糖鎖部分であるCS鎖の構造に依存する。本研究では、フコシル化CSによる神経突起伸長活性がBDNFシグナル伝達経路の活性化を介することや、インテグリンαVβ3がCS-D受容体として機能することによりCS-Dによる神経突起形成が制御されることを明らかにした。また、CS-EのN-カドヘリンへの結合は、エンドサイトーシスを介するN-カドヘリン/β-カテニン経路の活性化を引き起こし、乳がん細胞株 BT-549 細胞の浸潤を促進させることが明らかとなった。
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