研究課題
1. TRP受容体アンタゴニスト活性を有するイボガ型インドールアルカロイドに関する研究では、キョウチクトウ科植物Voacanga africanaの葉部の成分探索を実施し、アスピドスペルマ型インドールアルカロイドが二量化した構造を有するIsovoafoline及びVoafolineに加え、構造未知のアルカロイドを単離した。現在本化合物の構造解析を行っている。加えて、イボガ型インドールアルカロイドの網羅的不斉全合成研究を行った。酵素を用いた光学分割法により得られた重要中間体である光学活性シクロヘキセン誘導体から、天然物のIbogamine-16-carboxylic acid 17,20-didehydro-5,6-dioxo-10-methoxy methyl ester及びCatharanthineの不斉合成を達成した。2. 強力な鎮痛活性を発現する新規ミトラガイナアルカロイド誘導体MGM-30を再度合成し、オピオイド受容体におけるバイアス型アゴニスト活性試験を共同研究者に依頼した。その結果、本化合物はβ-ArrestineをリクルートせずGタンパク質のみを活性化しているバイアスアゴニストであることが示された。本試験結果は今後の創薬研究に向けて極めて有益で有望な成果と言える。3. アセチルコリンエステラーゼ阻害活性を有するリコポジウム属アルカロイドの探索と全合成研究を行った。この中で、Lycopoclavamine-A, Lycopodine, Flabelliformineの不斉全合成を論文として発表することができた。また、Huperzine Hの不斉全合成による構造決定も行うことができた。4. 中枢神経系に作用する天然物の探索を目的に、いわゆる脱法ハーブとして知られる「シニクイチ」の成分探索を行い、新規キノリチジンアルカロイドを発見、構造決定した。さらに、2種の新規アルカロイド4”-O-Demethyllythridineと14-epi-4”-O-Demethyllythridineの不斉全合成を達成し、それぞれの構造を確認できた。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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