研究課題
1 SERTΔCT の取り込み活性を上昇させる膜輸送活性化薬物のスクリーニング法の開発と薬物の同定:シグマ受容体作用薬のSKF-10047(以下SKF)がSERTΔCTの取り込み活性を著明に上昇させることを見出した。さらにシグマ受容体のノックダウンの検討から、SKFのSERTΔCTに対する効果は、シグマ受容体を介さないことが明らかとなった。SKFのSERTΔCTに対する効果発現のメカニズムを明らかにする目的で、SKFの48時間処置により変動する遺伝子群の検索の結果から、膜輸送に関係するSNARE受容体のsyntaxin3に注目した。syntaxin3は実際にSKFのSERTΔCTの効果発現に関与していることが明らかとなった。今後、syntaxin3とSERTとの相互作用について検討を続ける予定である。2 SERTΔCT の取り込み活性を上昇させる薬物、SERTΔCT凝集体を減少する薬物の病態への関与:本研究目的のために嚢胞性線維症の原因因子となるcystic fibrosis transmembrane regulator (CFTR)のタンパク発現に対するスクリーニング系を立ち上げた。3 SERTの膜輸送機構とパルミトイル化の関与:SERTがパルミトイル化される膜タンパク質であることを明らかにした。今後、パルミトイル化を介したSERTの機能調節機構、膜輸送機能調節機構を明らかにする予定である。4 小胞体機能修飾する薬物としての麻酔薬プロポフォールの働き:麻酔薬プロポフォールがPKCの局在を種依存的に多彩に変化させることを明らかにした。また、この機序として、プロポフォールが小胞体に直接働きその形態を変化させることが関与していることが明らかとなった。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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