研究課題
A: LPA4-KOマウスの白色脂肪細胞におけるミトコンドリア(mt)について通常食を給餌したLPA4-KOマウスの精巣上体周囲白色脂肪組織(eWAT)において、mtの生合成関連遺伝子の発現が抑制されていた。そこで、eWATに含まれるmtDNAの量(核のDNA量で補正)を調べたところ、野生型マウスに比べLPA4-KOマウスで高かった。また、eWATに含まれるmtの機能(基礎酸素消費量率)はLPA4-KOの方が高かった。以上の結果は、LPA4-KOマウスの白色脂肪細胞において、mtの数と機能が亢進していることを示唆する。B:LPA4-KOマウスの表現型とアディポネクチン(Adipoq)についてLPA4-KOマウスで亢進するAdipoq産生を抑制したときの、LPA4-KOマウスの表現型に及ぼす影響をin vivoで検討した。Adipoq-KOマウスをLPA4-KOマウスと交配して二重KOマウスを作製した。通常食を給餌した二重KOマウス、LPA4-KOマウス、Adipoq-KOマウス、野生型マウスの計4群(30 g前後の体重)でeWAT重量(対体重比)、肝臓重量(対体重比)を調べた。過去の結果と矛盾なく、LPA4-KOマウスの血中Adipoq濃度は野生型マウスよりも高い値を示した。eWAT重量比・肝臓重量比はともに、LPA4-KOマウスで野生型マウスよりも低かった。また、LPA4-KOマウスと二重KOマウスの間に差は認められなかったことから、LPA4-KOマウスに対しAdipoqをKOしても影響はほとんどないと考えられた。なお、Adipoq-KOマウスのeWAT重量比と肝臓重量比は、野生型マウスと同等であった。以上の結果は、LPA4-KOマウスで観察される二つの代謝関連組織重量の比の低下が、Adipoq産生上昇非依存的に形成されることを示唆する。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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