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2016 年度 実績報告書

非小胞輸送型オートファジーの生理・病態生理的意義

研究課題

研究課題/領域番号 16H05146
研究機関国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター

研究代表者

株田 智弘  国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 疾病研究第四部, 室長 (70535765)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワードオートファジー / RNautophagy / DNautophagy / RDA / RNA分解 / 蛋白質分解
研究実績の概要

RNautophagy/DNautophagy (RDA)は、我々が以前見いだした新しい細胞内分解システムである。RDAにおいては、RNAやDNAがATP依存的に直接リソソームに取り込まれ、内部で分解される。また昨年度、リソソーム膜におけるRNAトランスポーター候補分子として、SIDT2を同定し論文報告した (Aizawa et al. Autophagy. 2016)。SIDT2がDNautophagyも仲介することも見いだしている。SIDT2は、線虫においてRNA transporterとして機能することが報告されているSID-1のオルソログの1つであり、RDAにおけるキー分子である。今年度は動物個体におけるRDAの役割を解明するためにSIDT2 KOマウスの解析を行った。神経変性については解析中である。また、RNautophagy により分解される細胞内基質の同定についても遂行し、いくつかのmRNAが細胞内において基質となることを見いだした。ウイルス感染におけるRDA の役割については、poly(I:C)シグナル因子を解析し、少なくともMDA5の下流でSIDT2の発現が上昇することを見いだした。一方、蛋白質がリソソームに直接取り込まれて分解される経路についても研究を遂行し、この経路における有力なトランスポーター候補を得た。さらに、蛋白質分解経路の動物個体における意義を明らかにするために、この分子のKOマウスについても解析を開始した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究は順調に進んでいる。

今後の研究の推進方策

それぞれの研究項目について、計画通り推進する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] SIDT2 mediates gymnosis, the uptake of naked single-stranded oligonucleotides into living cells2017

    • 著者名/発表者名
      Takahashi Masayuki、Contu Viorica Raluca、Kabuta Chihana、Hase Katsunori、Fujiwara Yuuki、Wada Keiji、Kabuta Tomohiro
    • 雑誌名

      RNA Biology

      巻: 14 ページ: 1534~1543

    • DOI

      10.1080/15476286.2017.1302641

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Lysosomal membrane protein SIDT2 mediates the direct uptake of DNA by lysosomes2017

    • 著者名/発表者名
      Aizawa S, Contu VR, Fujiwara Y, Hase K, Kikuchi H, Kabuta C, Wada K, Kabuta T.
    • 雑誌名

      Autophagy

      巻: 13 ページ: 218-222

    • DOI

      10.1080/15548627.2016.1248019

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Lysosomal degradation of intracellular nucleic acids-multiple autophagic pathways2017

    • 著者名/発表者名
      Fujiwara Y, Wada K, Kabuta T.
    • 雑誌名

      J Biochem

      巻: 161 ページ: 145-154

    • DOI

      10.1093/jb/mvw085

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 核酸を分解する非小胞輸送型オートファジー ーその発見と解明への挑戦ー2017

    • 著者名/発表者名
      株田智弘
    • 学会等名
      第33回 高峰カンファレンス
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2017-03-13
    • 招待講演

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公開日: 2021-03-11  

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