研究課題
マウスモデルにおけるデングウイルス感染の分子イメージングを実施するために、はじめにAG129(type I and II IFN KO)マウスにデングウイルス2の数種の株を感染させ、病原性、致死性の比較を行った。その結果、感染6-11日目、感染11-21日目で死に到る株、致死性を示さない株が確認された。そこで、これらのウイルス株を用いて、18F-FDG投与による全身性のPETイメージングを行い、感染病態の把握を試みたところ、頭部および胴体部のいずれにおいても、特異的な18F-FDGの集積が確認されなかった。AG129とA129(type I IFNR KO)マウスを用いて、チクングニヤウイルスS-27株とM-30株の病原性解析を行った結果、両株の致死性の違いにはtype I IFN応答の関与が示唆された。また、両株の病態発現の違いが、餌の摂取量と体重変化に関係する代謝機能と関連する可能性が示唆された。そこで、両株の感染マウスについて、18F-FDG投与による全身性のPETイメージングを行い感染病態の把握を試みたところ、頭部および胴体部のいずれにおいても特異的な18F-FDGの集積が確認されなかった。我々のこれまでの研究成果により、18F-FDGのPETイメージングにおいては、SFTSウイルスやトフラウイルスでは消化管病変部位に18F-FDG集積がみられるのに対して、脳炎フラビウイルスや、デングウイルス、チクングニヤウイルスでは、18F-FDGの特異的な集積がみられなかったことから、ウイルスによる感染マウスモデルPETイメージングの有用性の違いが示された。
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