研究課題/領域番号 |
16H05232
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
伊藤 雅史 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (80393114)
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研究分担者 |
川上 恭司郎 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (90589227)
藤田 泰典 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (30515888)
出口 隆 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40163935)
水谷 晃輔 岐阜大学, 医学部附属病院, その他 (80397356)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | エクソソーム / 前立腺がん |
研究実績の概要 |
エクソソームは新たなタイプのバイオマーカーとして注目されている。前立腺がんでは、血中PSAが腫瘍マーカーとして使われているが、その質的診断を可能とする血中マーカーは存在しない。本研究では、去勢・薬剤抵抗性の前立腺がん細胞と患者血清から単離したエクソソームの網羅的発現解析と細胞実験により、抵抗性・悪性化のマーカーとなるタンパク・miRNAを同定する。続いて、血液中の前立腺細胞由来エクソソームに含まれるマーカーを測定するシステムを開発し、その臨床的有用性の検証を行い、エクソソームによる前立腺がんの去勢・薬剤抵抗性、悪性化の診断すなわち質的診断の実用化を目指す。
本年度はPSMA抗体を用いた前立腺特異的なエクソソームを検出する系の構築を検討した。前立腺がん培養細胞の培養上清より超遠心法で単離したエクソソームを用いて検出系の基礎検討を行い、複数メーカーのPSMA抗体から検出感度が良好な抗体を選出し、PSMA抗体の特異性を確認した。次に前立腺がん由来のエクソソームが血中に存在するモデルとして、健常人の血清に培養細胞のエクソソームを添加する実験系を用いて、前立腺がん由来エクソソームが血清で直接測定可能かを検討した結果、血清添加によるエクソソーム測定系の阻害は血清を5%程度まで希釈することにより無視できることが分かった。そこで、実際に患者血清を5%に希釈し、この系での測定を行ったが、検出には至らなかった。今後、検出感度を向上させた系での測定が必要であると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
PSMA抗体を用いた前立腺特異的なエクソソームを検出する系の構築は、培養細胞由来エクソソームを用いたモデル系での構築に成功した。患者血清を用いた測定には検出感度の向上が必要であることがわかったため、現在改良に着手している。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、血中エクソソーム検出系の構築を行うとともに、プロテオーム解析によるマーカー候補探索も行う。
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