研究課題/領域番号 |
16H05233
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
伊藤 誠二 大阪医科大学, その他部局等, 客員教授 (80201325)
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研究分担者 |
松村 伸治 関西医科大学, 医学部, 准教授 (70276393)
西田 和彦 関西医科大学, 医学部, 助教 (80448026)
井上 明俊 関西医科大学, 医学部, 助教 (50709152)
Pham Minh・Vuong 関西医科大学, 医学部, 研究員 (50828853)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 痒み / 慢性掻痒 / 伝達経路 / 脳部位 / c-fos / 発現解析 / ジニトロフルオロベンゼン / ビタミンD |
研究実績の概要 |
平成30年度は痒みの伝達経路を探索するために、fos-GFPマウスを用いてc-fosの発現を指標に脳の網羅的探索を行った。ヒスタミン等注射による急性痒みモデルでは注射の際のハンドリング等によるストレスが脳の神経活動を上げて痒み応答部位の探索が困難になるため、長期にわたり自発掻破を引き起こす慢性掻痒モデルとして、ビタミンD塗布モデルとジニトロフルオロベンゼン (DNFB) 塗布モデルを作製し、全脳におけるc-fos発現解析を行った。 ビタミンD塗布による慢性掻痒モデルでは1週間のコンディショニングにより頬に乾燥や表皮肥大化や炎症メディエーターであるthymic stromal lymphopoietin (TSLP) のmRNAの発現増加が見られ、それに伴い自発的な掻破行動が見られた。一方、このモデルでは塗布1週間でマウスの体重減少と衰弱が見られ、ビタミンD過剰摂取による副作用で食欲低下が起こっていると考えられた。6日目の脳全域におけるc-fos発現を解析したところ、①parasubthalamic nucleus (PSTh)、②central amygdala (CeA)、③parabrachial nuclei (PB) やその他領域でビタミンD塗布モデルに特異的なc-fos発現細胞群が見られた。現在、DNFB塗布による慢性掻痒モデルにおいてもc-fos発現解析を行っている。ビタミンD塗布モデルとの発現を比較しながら、慢性掻痒に共通する脳部位の同定を進めている。 今後、明らかになった脳部位に対して、Tet発現誘導システムを用いて、痒みに応答して活性化したニューロン特異的な細胞破壊や人為的活性化を行う。これにより掻破行動や神経活動マーカーの発現がどう変化するか解析し、脳領域の痒みの情報処理に対する役割や領域間の情報の流れを解析する予定である。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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