研究課題
本年度は、自己免疫疾患や心筋梗塞などとの関連が示唆されているDNase I遺伝子のgenetic variantsの機能への影響を網羅的に精査した。1.従来の研究で解析した61 SNPsに加え、新たにデータベースに登録された70 SNPsについてアミノ酸置換による酵素活性への影響を精査した。その結果、これらSNPsは57 SNPs not affecting the activity、36 SNPs reducing it、21 SNPs elevating itおよび18 SNPs abolishing itに分類できた。後者のminor alleleはloss-of-function型を産生し、さらにwild-typeに比して活性を20%以下に減弱させる6 SNPs reducing itも同定され、これらSNPsは in vivo DNase I活性を減弱させるものである。2.DNASE1には15 nonsense SNPsおよび15 indel(inframe)が分布しているが、全てのnonsense SNPsでは酵素活性は検出できず、さらに、DNase I タンパクの分子表面にループ領域に位置する3 indelを除いて、13 indel (inframe)は酵素活性を示さないloss-of-function型であった。これらgenetic variantsの相当するアミノ酸配列上の位置を鑑みると、DNASE1に分布する15 indel (frameshift)は全て酵素活性を示さないものと容易に想定された。以上のことから、nonsense型、ほとんどのindel 型は酵素活性レベルを低下させるloss-of-function型であることが明らかとなり、自己免疫疾患等のリスクファクターになり得る。3.集団調査等から、これらgenetic variantsの遺伝的多様性は極めて乏しいことが明らかとなった。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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