研究課題
1. BDNF遺伝子発現を活性化する生薬がマウスの記憶学習に与える影響;人参および山椒がマウスの記憶学習に与える効果を検討したが有意な変化は認められなかった。そのため、これら生薬エキスは通常のマウスの脳機能にはそれほど影響を与えないことが予想されたため、アルツハイマー病モデルマウスを導入した。今後、このモデルマウスを用いて各種記憶障害に対する生薬の効果を検討する予定である。2. BDNF遺伝子発現を活性化する植物エキスがマウスの記憶学習に与える影響;これまでの解析により、北海道~東北地方に自生するある食用植物エキスにBDNF遺伝子発現誘導活性が認められたことから、マウスの記憶学習に与える効果を検討した。その結果、この植物エキスの投与によりマウスの記憶学習が向上する傾向が得られた。今後はアルツハイマー病モデルマウスにおける各種記憶障害に対する効果を検討する予定である。3. BDNF遺伝子発現誘導能を増強した漢方方剤開発;これまでのスクリーニングにより、50種類の漢方方剤エキスのうち、2種類にBDNF遺伝子発現誘導活性が認められた。このうちの1つは、3種の生薬から構成され、そのうち2種の生薬にはBDNF遺伝子発現誘導活性が認められている。そこで、活性のない1種の生薬をこの漢方方剤から除きエキスを新たに作成し、評価した結果、新たに作成した漢方方剤にもBDNF遺伝子発現誘導活性が認められた。今後、生薬の組み合わせを最適化することで、より少量で有効性の高い漢方方剤の創出を目指す予定である。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Biochemical and Biophysical Research Communications
巻: 524 ページ: 957~962
doi: 10.1016/j.bbrc.2020.02.019
Scientific Reports
巻: 9 ページ: 11833
doi: 10.1038/s41598-019-48361-4
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