研究課題/領域番号 |
16H05275
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般(含心身医学)
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研究機関 | 高崎健康福祉大学 (2017-2019) 富山大学 (2016) |
研究代表者 |
福地 守 高崎健康福祉大学, 薬学部, 准教授 (40432108)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | BDNF / 抗認知症 / スクリーニング / 伝統医薬品 |
研究成果の概要 |
記憶学習に関わる重要な因子であるBDNFの量の低下は、アルツハイマー病に代表される認知症の発症に関与することが示唆されている。そこで本研究では、BDNF発現を増加させる物質を簡単に探索可能な方法を構築し、この方法を用いて生薬などの伝統医薬品の中からBDNF発現を増加させるものをいくつか同定した。さらに、ある食用天然物の抽出物をマウスに投与すると、海馬におけるBDNF量が増加し、また、記憶学習が向上する結果が得られた。したがって、本方法は、加齢に伴う認知機能の低下やアルツハイマー病などの認知症発症を防止する薬物や天然物を探索する有効な探索方法である可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
分子神経科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超高齢化社会に突入した我が国において、認知症対策は急務である。本研究は、抗認知症戦略を構築する上でターゲットの一つとなりうるBDNFに着目した研究であり、神経細胞におけるBDNF発現を誘導する物質を迅速・簡便に探索可能な新たな方法である。この方法は、治療薬のシーズとなる化合物だけでなく、植物や天然物の抽出物の活性も評価可能である。そのため本研究は、将来的には、抗認知症薬の候補探索だけでなく、加齢に伴う脳機能の低下を予防・改善する機能性食品の開発にも貢献することが期待される。
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