心筋症関連遺伝子の変異を網羅的に検索するシステムを構築した。既知の原因遺伝子に変異がない肥大型心筋症多発家系の解析で、ゲノムメチル化と関連する遺伝子に変異を同定した。拡張型心筋症症例に見出されたRBM20変異は、RBM20タンパクがリン酸化されないために核移行せず、機能欠損が生じることを解明した。PP1M抑制性スモールサブユニットM21を心筋特異的に発現するマウス(高発現2系統、低発現1系統)の解析から、心筋リモデリング遺伝子群の発現亢進は心機能異常がないM21低発現系統でも見られ、心筋症・不整脈病態を示す高発現系のみで発現変化するのはMAPキナーゼもしくはTGFbのパスウエイであった。
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