研究課題
本申請は、ACの産生するcAMPの直下にある新規制御因子Epacの役割を中心に、古典的なPKAとの機能比較をおこない、Epacと受容体やG蛋白質・アデニル酸シクラーゼサブタイプとの共役性、さらにはEpacの持つユニークな機能である炎症シグナルとのクロストークを中心に検討した。交感神経を古典的な心機能調整メカニズムとしてだけでなく、cAMPシグナルネットワークとして捉え、心機能・保護作用の調節の観点から検討した。とりわけ我々の作成したEpacサブタイプの遺伝子操作動物、および薬物及び物理圧負荷モデルを活用した。エンドトキシンショック時には、末梢血管抵抗が低下するにもかかわらず心機能は低下し、臨床的にはカテコラミン投与が推奨されてきた。我々の知見では、カテコラミンは心機能亢進するだけでなく、Epacを介してサイトカインシグナルを抑制することを見出した。これはEpacによる心筋保護作用である。これは長らく不明であった、交感神経と炎症シグナルのクロストークの分子メカニズムとして重要である。我々の実験結果では、cAMPシグナルの下流にあり、PKAから独立して機能するEpacの役割において、その特異的な刺激薬を使用することにより、STAT系の刺激が抑制されることを見出した。さらにこのメカニズムはいわゆるPKAを介する物ではなく、PKCを介する系が関与する。これがIL-6を介したカルシウム濃度上昇作用に介入すると考えられた。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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