日本における腎疾患患者は増加傾向にあり、中でもCKDは進行すると末期腎不全となり人工透析が必要となるなど、健康への重大な影響をもたらすだけでなく、日本の医療財政を大きく圧迫する原因にもなっている。しかしながら、現在、CKDは画期的な治療薬が無く、対症療法が主なものであるという問題がある。本研究では特にAKIから進展するCKDに着目し、AKI治癒において非常に重要な分子であるAIMが、CKD発症や病態進行においても、その予防・抑制に重要な役割を果たす可能性を見出した。本研究は、CKDの病態解明および予防・治療薬開発という観点で重要な知見をもたらしたと考えられる。
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