研究分担者 |
加川 信也 滋賀県立総合病院(研究所), 画像研究部門, 主任研究員 (10393191)
川井 恵一 金沢大学, 保健学系, 教授 (30204663)
小川 数馬 金沢大学, 新学術創成研究機構, 教授 (30347471)
東 達也 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 分子イメージング診断治療研究部, 部長(定常) (50324629)
木村 寛之 京都薬科大学, 薬学部, 准教授 (50437240)
水谷 陽一 宮崎大学, 医学部, 助教 (40599586)
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研究実績の概要 |
細胞増殖、血管新生、浸潤・転移の誘導、アポトーシスと密接に関係する上皮成長因子受容体(Epidermal Growth Factor Receptor, EGFR)のチロシンキナーゼ(tyrosine kinase, TK)に着目した新規のポジトロン画像診断(PET)の画像化検討を行った。 高いEGFR-TK阻害活性を有するイメージング化合物F-18 APP-1とF-18 FTP-2の両薬剤についての担癌マウスを用いたPETイメージング実験で、L858R 変異EGFR発現腫瘍細胞の描出と薬物動態解析を行った。PET薬剤の特異的臓器集積性や排泄性、血中クリアランスを評価し、臨床応用可能性を得た。 EGFR阻害薬(gefitinib等)負荷時のPET画像検査を行い、集積阻害効果を確認した。PETの臨床応用に向けた検討をすると同時に投与薬剤の動物モデルに対する毒性試験や放射線被曝線量計算により生体への安全性を検証した。放射線被曝線量計算では、投与放射能量とPETダイナミック画像データの全身の関心領域の放射能カウントから得られる各臓器の放射能残存及び排泄の経時変化を評価し、放射線被曝線量のシミュレーションに応用した。その結果、前臨床検討としては安全なイメージング薬剤であることが考察された。前臨床試験としての薬剤安全性試験受託に関しては、試験費用が高額と試算され次期課題として残された。 汎用性の高いシングルフォトンイメージング製剤:放射性ヨード標ICO1686の合成に成功した。癌細胞集積実験の結果と合わせた成果について論文投稿準備中である。
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