研究課題
補体制御と抗凝固に関するハイブリッド分子として、NCTDM (C1-INH + Thrombomodulin + DAF(CD55) + MCP(CD46)= CTDMのThrombomodulin部分にそのEGFdomain-3のアミノ酸配列10個程度追加したものを作成した。しかし、このNCTDMの発現が、作成済みのCTDMに比して、非常に弱いことが判明した。従って、CDMとThrombomodulinの二つに分けての両方を2Aシステムで繋ぐ事にし、別々に発現させる事にした。既に基本的な遺伝子の構築自体は完成した。また、新しくαGal及びHanganutziu-Deicher(H-D)抗原をknockoutする予定のマイクロミニブタのgenome遺伝子を抽出し、既報のブタのαGal及びH-D抗原のtarget部分のDNA配列と差異がない事を確認した。加えて、ブタに導入する他の遺伝子を検討するための基礎研究として、CD200、およびSP-D(肺サーファクタント蛋白)のmonocyte/macrophageの細胞障害機能に対する制御機能を研究した。CD200に関してはそのまま、SP-Dに関しては同じコレクチン且つ膜型であるCL-P1のCarbohydrate recognition domain (CRD)部分をこのSP-Dと入れ替えたcDNAを作出し、ブタの血管内皮に発現させた。結果として、これらの分子がヒトmonocyte/macrophageに対する細胞傷害機能を制御する事を確認した。
2: おおむね順調に進展している
一応計画した分子の作成は行ったが、記述の様に、ブタ細胞での十分な発現が伴わなかった。現在、新しく改良型ThrombomodulinをCDMとは別の分子として発現させる様に遺伝子を組み替えている。既に基本の遺伝子骨格は作成できたので、発現vectorに組み込むところである。
CDM+Thrombomodulinは早期に発現ベクターに組み込み、CTDMと発現を比較検討し、さらにThrombomodulin部分の抗凝固機能に関して検討を加える予定である。つまり、どちらを採用するか検定していく。
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