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2018 年度 研究成果報告書

温度生物学を基盤とした新規神経治療パラダイムの創成

研究課題

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研究課題/領域番号 16H05438
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 脳神経外科学
研究機関山口大学

研究代表者

野村 貞宏  山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (20343296)

研究分担者 柴崎 貢志  群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (20399554)
美津島 大  山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70264603)
富永 真琴  大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究, 生命創成探究センター), 教授 (90260041)
研究協力者 森 尚昌  
森山 博史  
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードbrain cooling / epilepsy / active potential / TRPM8
研究成果の概要

局所脳冷却療法がてんかん発作を止め、脳卒中時の脳保護に有効であることが明らかになりつつある。本研究では同治療法の作用を3点解明した。1.焦点冷却に有効な脳温15℃は、神経ネットワークの遮断には不十分である。2.15℃での神経細胞は電流刺激による脱分極頻度が低下し、それによって発作が止まる。3.低温による脳機能変化はTRPM8 channelを作動させたとき、およびTRPV4 channelを阻害したときの脳機能変化に類似している。すなわちTRP channelに機能変化を与えることが脳冷却療法の機序である。さらに言えば、TRP channelに影響する薬剤で脳冷却療法を代用できる可能性がある。

自由記述の分野

脳神経外科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

てんかんは神経細胞の異常興奮による発作を繰り返し起こす疾患、脳卒中は不可逆的な高次脳機能障害や運動機能障害を来す疾患で、いずれも難治である。てんかん焦点を冷却して発作を抑制する局所脳冷却技術と、脳卒中から脳を保護する技術が開発されている。本研究では脳温と神経ネットワークの関係、脳温と神経細胞活動の関係、脳温とTRP channelsの作用の関係を解明した。これでてんかんと脳卒中に対して脳冷却療法が有効であることが分子、細胞レベルからも証明されたことになり、冷却デバイスの開発、脳温測定機器の開発、TRP channel関連創薬等、臨床応用が推進される期待が高まった。

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公開日: 2020-03-30  

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