研究実績の概要 |
顕微授精後に1個の受精卵をsingle step mediumの30-ul dropに入れ、5日間培養液は交換せずに胚盤胞期まで培養して形態良好胚盤胞(Veeck分類3BB以上)が得られた場合に、使用済み培養液を回収し、胚それぞれについて凍結保存した(~25 ul)。胚を入れずに同様に培養したコントロール培養液も凍結保存した。RNA-seqによりmiRNA網羅的解析を行った結果、胚を入れた培養液では、胚を入れないコントロール培養液に比べて多数のmiRNAの濃度が有意に高かった。このことから、胚から放出されるmiRNAが多数存在することが明らかとなった(e.g. has-let-7b, 7c, 7f, 7i, has-mir-181a, 181b, 182, 192, 21, 202, 28, 302a, 30e, 371a, 373, 423, 509, 512, 873, 92a, 92b)。さらに、顕微授精後に胚盤胞培養した胚の使用済み培養液を胚それぞれについて凍結保存した。形態良好胚を胚移植し妊娠に至った胚が由来する培養液群と非妊娠胚の培養液群との間で、miRNAプロファイルを比較したところ、それぞれの群で特異的に発現するmiRNAが抽出された。
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