研究課題
平成30年度に計画し実施した研究内容について、項目別に下記に要約する。1) 血液および涙液のプロテオミクス解析については、慢性期Stevens-Johnson症候群患者の血液や涙液中のサイトカインをサイトカインビーズアッセイにて網羅的に解析し、健常者やアトピー性皮膚炎の患者と比較し、慢性期Stevens-Johnson症候群特異的に変化しているサイトカインを複数見つけて、論文発表を終了している。現在は、重症度別の解析を進めて、悪化素因を示すバイオマーカーになる可能性について検討している。2) 眼組織・細胞における遺伝子・タンパク発現の解析についても、新しく見出したStevens-Johnson症候群疾患関連遺伝子IKZF1のタンパクが眼表面組織や細胞に発現していることを世界で初めて見出し、論文発表を行った。さらに、眼表面上皮の網羅的解析を行い、SJSで発現が上昇している遺伝子を複数同定した。これについても論文作成中である。3)遺伝素因の解析についても、次世代シークエンサーを用いたStevens-Johnson症候群患者の4家系(患者ならびにその両親)の全エキソーム解析が終了している。また、国際サンプルを用いた解析を実施し、Stevens-Johnson症候群疾患関連遺伝子IKZF1は、日本人のみならず、韓国やインド、タイでも共通であることを見出した。4)発症機転および病態における微生物感染の関与については、慢性期の進行と眼表面の保菌との関係について解析を進めている。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 3件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 4件)
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