研究課題
敗血症ショックを招く病原性微生物種の特性(病原性、感染性等)をゲノム配列から解明することを目標とし、その特徴に関連する配列を用いた迅速診断を確立するため、敗血症患者から採取した病原性微生物の全ゲノム配列決定を300例実施することが本課題の目標である。結果、罹患敗血症301症例の血液より培養した病原性微生物試料のPacBioRSⅡ/Sequelによる全ゲノム配列を決定した。病原性微生物種は、E.coli(136症例)、K.pneumoniae(94)、P.aeruginosa (44)、K.oxytoca(11)、E.cloacae(7)、稀なものとして、Aeromonas.spp(3)、E.aerogenes(2)、R.ornithinolytica(1)、S.maltophilia(1)、S.marcescens(1)で、E.coliとK.pneumoniaeの同時検出(2)も観察された。全株とも全ゲノム塩基配列を決定できたが、公開情報に提示されている株と同一配列を持つ株は無く、また、症例の多かったE.coli、K.pneumoniae群から敗血症に関連する可能性の高い複数の構造変異が検出された。これらはデータベース化し、現状内部の救命救急医療従事者が閲覧できる状況とした。共有化に関する意見を聴取し、当該領域関係者と共有する予定である。なお、これまでに、研究分担者は約800症例のヒト(宿主)DNAのGWASデータを取得済であり、本データベースと併せて、宿主ー病原性微生物との相互作用解明の手掛かりになる。これらのデータベースは救命救急では初めてのもので、殆ど明らかになっていない敗血症成因の解明に寄与するものと確信している
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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