• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実績報告書

癌と周囲細胞に対するlong non codingRNAの作用と新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16H05537
研究機関千葉大学

研究代表者

椎葉 正史  千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (20301096)

研究分担者 小河原 克訓  千葉大学, 大学院医学研究院, 特任研究員 (20372360)
皆川 康之  千葉大学, 大学院医学研究院, 特任助教 (30639787)
坂本 洋右  千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (50451745)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードlong non coding RNA / UCA1 / LINC00256A / 腫瘍の浸潤・転移能 / 放射線耐性試験 / 抗癌剤耐性試験
研究実績の概要

本研究は、RNAのうち、タンパクをコードしないlong non coding RNA (lncRNA)の口腔癌における役割を明らかにすることを目的とする。私達は本研究課題において、昨年度までに口腔癌において特異的に発現が亢進しているlncRNAとしてUCA1、LINC00256Aを同定し、これらのlncRNAは口腔癌の浸潤・転移能を高めることを明らかにした。さらに継続して癌の進展および治療耐性の観点から詳細に役割を解析すると共に、EMT(上皮間葉転換)やCAF(癌間質関連繊維芽細胞)関連lncRNAについても、癌細胞自体および癌周囲非癌細胞に対する機能を明らかにする実験を継続した。本年の実験成果を次に示す。
Ⅰ.  口腔癌特異的高発現lncRNAの機能の解明 先の実験において明らかにしたUCA1及びLINC00256Aについて、抗癌剤耐性試験及び放射線耐性試験を行った。その結果、UCA1及びLINC00256Aをノックダウンした細胞株(HSC-4、Sa3)では、放射線感受性について有意(p<0.05)に増加を示したが、抗癌剤耐性については、shLINC00256Aのノックダウン細胞であるSa3において耐性が大きくなる傾向が認められた。
Ⅱ. 同定したlncRNAと相補的配列を有する遺伝子の検索 先の実験において明らかにしたUCA1と相同的配列を有するターゲット遺伝子候補を同定した。また、shRNA導入によりshUCA1において59個、shLINC00256Aにおいて6個の発現変動遺伝子を同定した。
Ⅲ.  CAF関連lncRNAの口腔癌での発現解析 癌周囲非癌細胞におけるlncRNAを、当科で行ったmicroarray解析を用いて選定した。これらの中から、順番に選んだlncRNAについて、順次qRT-PCR法にて臨床検体における発現を現在解析中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画通りの研究成果を上げており、現在、リストアップした遺伝子群の中からさらにターゲットを絞るためにPCRにて確認実験を行っている。

今後の研究の推進方策

今後は、リストアップした癌周囲非癌細胞におけるlncRNAの解析を続け、そのノックダウン細胞株の作成と各種機能解析試験を行う予定である。

URL: 

公開日: 2022-03-04  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi