研究課題/領域番号 |
16H05543
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
浜川 裕之 愛媛大学, 医学部, 研究員 (20127905)
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研究分担者 |
合田 啓之 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (00464371)
中城 公一 愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (90314880)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 癌免疫 / 癌微小環境 |
研究実績の概要 |
口腔扁平上皮癌患者の術前血清のサイトカインアレイにより予後因子との相関を認めた IL-6/8 および TNF-αのうち、IL-6 についての検討を行った。IL-6 については、clinical stage1-2 グループの予後と相関が認められ、さらに、センチネルリンパ節生検を併用することにより、高い予知性が得られるマーカーであることが示唆された。また、局在においては、癌間質の主成分である癌関連線維芽細胞における局在が強いことより、患者検体より正常部線維芽細胞および癌関連線維芽細胞を分離培養し、ELISA にて IL-6 の分泌量を測定し、癌関連線維芽細胞からの有意な分泌促進が認められた。さらに、VEGFA との相関関係が認められ、腫瘍の血管新生との因果関係について検討を行った。vivo においては、抗 IL-6R 抗体薬を使用し、抗腫瘍効果が認められた。臨床検体の検討においては、後発リンパ節転移や局所再発との関連性が示唆されており、前述したセンチネルリンパ節生検の検体と併せて、リンパ節内における免疫学的変化との相関についても検討を進めている。また、腫瘍周囲の CD4/8 をはじめとする免疫細胞との相関を検討している。両サイトカインに関しては、前向き試験として臨床データの蓄積を開始し、マイクロアレイによる網羅的遺伝子発現解析と並行して、おもに免疫細胞マーカーとの関連について検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マンパワー不足による免疫染色による検討の遅れがある。また、アレイによるデータの解析にも遅延が生じている。
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今後の研究の推進方策 |
免疫学的検討においては、他施設との共同研究を検討しており、現在、倫理委員会申請の準備等を行っている。本共同研究が進めば、免疫学的検討等に関する遅れの解消につながるもとの考えている。
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