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2017 年度 実績報告書

薬物治療をうける進行・再発大腸がん患者の心理的適応を支援する看護介入モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 16H05576
研究機関大阪大学

研究代表者

荒尾 晴惠  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50326302)

研究分担者 辰巳 有紀子  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90759432)
畠山 明子  大阪大学, 医学系研究科, 招へい研究員 (90780164)
南口 陽子  大阪大学, 医学系研究科, 招へい研究員 (00316051)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードがん患者 / ストレス / Mastery / 薬物療法
研究実績の概要

薬物治療を受ける再発・進行大腸がん患者のストレスと折り合いをつける力とその関連要因について検討した。
1.ストレスと折り合いをつける力について事例を増やしGraneheim & Lundmanの手法で質的帰納的に分析した。対象者は10名、男性8名、平均年齢は65.8±SD7.6歳、診断名は、結腸がん5名、直腸がん5名、職業有6名、同居者有8名であった。ストレスと折り合いをつける力は、3つのテーマに集約された。【テーマ①ストレスの状態】は、4つのカテゴリ《不確かな状況》《副作用》《活動の縮小》《死との対峙》で構成された。【テーマ②再発・進行大腸がん患者のマステリー】は、《受け入れ》《変更》《確かさ》《拡がり》で構成されていた。【テーマ③支援の認識】は、《医療者からの支援》《周囲からの支援》で構成されていた。以上から、対象者は、ストレスの状態に対して、現実を受け入れ、置かれた環境のなかで現実的で可能な変更を試み、その結果として確かさを深めながら、よりよい人生に向けて拡がりを持つというマステリーを獲得していることが明らかになった。また、医療者や家族や周囲からの支援はマステリーの獲得の促進要因であった。
2.マステリー獲得の促進要因である家族の支援について検討した。
治療中の大腸がん患者を対象として実施した郵送法による質問紙調査を分析した。家族への負担感を5段階で評価した。回収率は54.7%。対象者は、男性が193名、平均年齢は67.8±SD10.5歳であった。統計学的に分析を行なった結果、再発・転移がある患者の抱く負担感は有意に高く、高齢者や独居よりも配偶者を含む同居者有の家族への負担感が有意に高かった。また、診断や治療に関する悩みがある患者、副作用や後遺症に悩みがある患者が抱く家族への負担感が有意に高かった。患者の捉えている支援の認識と負担感のバランスを把握したケアが必要である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

追加事例を加えて再発・進行大腸がん患者のストレスと折り合いをつける力を質的機能的に分析する作業に時間を要した。また、量的調査を実施する際にマステリを測定する質問紙の選択、調査内容の検討に時間を要した。

今後の研究の推進方策

調査内容を確定し、責任者の所属する倫理委員会に申請を済ませている。調査予定施設の内諾は得られており、所属施設の倫理委員会の承認が得られれば、各施設で倫理委員会に申請し、調査が可能となる。

研究成果

(1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 薬物治療をうける再発・進行大腸がん患者のストレスの状態と折り合いをつける力の明確化2018

    • 著者名/発表者名
      荒尾晴惠、畠山明子、淺野耕太、藤川直美、荒木啓子、高尾鮎美、山本瀬奈、南口陽子
    • 学会等名
      第32回日本がん看護学会学術集会

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公開日: 2018-12-17  

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