研究課題/領域番号 |
16H05607
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
佐々木 明子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 教授 (20167430)
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研究分担者 |
森田 久美子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 准教授 (40334445)
小野 ミツ 関西福祉大学, 看護学部, 教授 (60315182)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 高齢者 / 介護予防 / 連想法 / 効果 / 検証 |
研究実績の概要 |
65歳以上の高齢者の介護予防における「連想法」を実施するために、介護予防活動に関わるケアスタッフ17人、介護予防活動に協力する住民37人に「連想法」についてのニーズの把握を行った。ケアスタッフからは、「連想法」は、「楽しい」87%、「人の話を聞く機会になる」53%、「よく話すことができる」47%等の回答があり、地域における高齢者の介護予防活動に活用してみたいとする意見が多かった。介護予防活動に協力する住民からは、「楽しい」97%、「人と同じ気持ちになれる」、「人の話をよく聞ける」各78%、「よく話すことができる」76%等であり、地域の高齢者の介護予防活動に協力する際は、高齢者と一緒に「連想法」を活用してみたいとの意見が多かった。 さらに、「連想法」を行う際の素材として、地域に特有な食物、行事、歴史、昔の写真、文化、生活、産業、自然、風土に関することなどがあげられた。地域の特性の応じた素材についての要望を詳細に把握できた。 これらを基に、高齢者の介護予防における「連想法」に関して、実施場所、実施時期、実施時間、実施人数、実施の際のファシリテータ、素材の作成方法、効果の評価方法等について、検討し、実施に向けてケアスタッフ、住民と合意を得た。 高齢者の「連想法」の効果の検証に関しては、「連想法」に類似の方法を開発した外国の実践者からの聞き取りと、実践の場での効果の評価方法について参与観察を行った。この評価方法については、個別の評価が主であり、集団的評価は行われていないため、本研究の「連想法」の効果の評価においては個別の評価とともに、集団的評価を行うこととした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
65歳以上の高齢者に関する介護予防における連想法の効果を検証するためのフィールドにおいて、介護予防活動に関わるケアスタッフと、介護予防活動に協力する住民から「連想法」の実施に向けたニーズの把握と合意を得ることができた。「連想法」を実施する上で必要な地域の特性に応じた素材についても把握することができた。
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今後の研究の推進方策 |
地域の特性をふまえた「連想法」の素材を作成し、実施のためのファシリテータに説明を行う。介護予防における「連想法」の実施群、対照群(各30名程度)を設定し、作成した素材を使用して「連想法」を実施し、その効果を6ヶ月後、1年後に検証していく予定である。
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