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2016 年度 実績報告書

暴力の世代伝達を断ち切るケアに関する研究:PTSD予防・治療・回復と周産期支援

研究課題

研究課題/領域番号 16H05611
研究機関日本福祉大学

研究代表者

長江 美代子  日本福祉大学, 看護学部, 教授 (40418869)

研究分担者 服部 希恵  日本福祉大学, 看護実践研究センター, 客員研究所員 (00310623)
大橋 幸美  日本福祉大学, 看護学部, 准教授 (00552986)
福澤 利江子 (岸利江子)  筑波大学, 医学医療系, 助教 (20332942)
古澤 亜矢子  日本福祉大学, 看護学部, 准教授 (20341977)
石田 ユミ  日本福祉大学, 看護実践研究センター, 客員研究所員 (20770233)
高瀬 泉  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30351406)
鈴木 大  三重大学, 医学部附属病院, 助教 (30378301)
加藤 秀章  名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (30418868)
加納 尚美  茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (40202858)
杉本 敬子  筑波大学, 医学医療系, 助教 (50700548)
甘佐 京子  滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (70331650)
田中 敦子  日本福祉大学, 看護実践研究センター, 客員研究所員 (70398527)
土田 幸子  鈴鹿医療科学大学, 看護学部, 准教授 (90362342)
井箟 理江  日本福祉大学, 看護実践研究センター, 客員研究所員 (90770321)
羽田 有紀  日本福祉大学, 看護学部, 助教 (10347429)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードトラウマケア / フォレンジック看護 / 性暴力被害
研究実績の概要

1.性暴力救援センター日赤なごやなごみ開設から1年間の実績(2016年1月5日~2016年12月31日):電話843件 来所181件。新規利用者173名でうち78名来所。上位はレイプ、DV、性虐待だった。センターなごみは病院の事業となり、病院内なごみスタッフ、NPO、警察、検察、弁護士、地域の産婦人科医、法医学者、精神科医等のメンバーで運営推進委員会を構成し、月一回の会議で相談しながら運営している。
2.海外視察研修:暴力の世代伝達を断ち切るケアに関する研究として、北米のPTSD予防・治療・回復支援の現場を視察し、日本で活用できる知見をまとめた。期間と場所:派遣期間・場所:2016年7月30日-2016年8月7日 レイプ・クライシスセンター、子ども権利擁護センターと多職種多機関連携、性暴力とDVのワンストップからPTSDの治療の連携。メンバー6名:大学研究者(長江美代子、古澤亜矢子、土田幸子);性暴力救援センター日赤なごやなごみ(名古屋第二赤十字病院)より(片岡笑美子センター長/副院長兼看護部長、江口美智 総合周産期母子医療センター看護師長、坂本理恵 医療社会事業係長);通訳・研修コーディネート(高岡 昂太 臨床心理士・司法面接士)
3.トラウマケアチームにより個人および親子を対象としたPTSD治療(心理社会療法:持続エクスポージャー、親子交流遊戯療法)を実施した。
4.第3回フォレンジック看護学会学術集会を主催し、ドゥーラ導入の準備として、ニューヨークからドゥーラトレーナー(Debra Pascali-Bonaro氏)を招致し基調講演を依頼し、ドゥーラワークショップを開催した。
5.性暴力被害者支援専門看護師(SANE)養成プログラムを実施しを27名が受講した。性暴力救援センター日赤なごやなごみで輪番で対応するSANEは40名となった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1.SANEの急性期介入とその後のフォローアップ調査によるPTSD予防効果と健康状態の評価については、倫理申請書を提出した。
2.トラウマケアチームにより個人および親子を対象としたPTSD治療(心理社会療法)を実施している。あいち小児医療センターとの連携に加え、愛知県精神医療センターとの連携が公的になり、複数の精神科医が対応できるようになった。
3.CAC(Child Advocacy Center) MDT(Multi Disciplinary Team)の視察見学で、トラウマケアセンターでの治療に繋ぐためには、多職種多機関MDTや CAC が欠かせないものであり、具体的なイメージを持つことができた。まとめにより、研究チームと運営委員会で共有し、理解を深めた。
4.ドゥーラ導入の準備として、関連の講座やドゥーラトレーナーによるワークショップを開催できた。暴力被害者を対象としたドゥーラ養成プログラムを開発する。

今後の研究の推進方策

1.センターなごみの利用者のデモグラフィックデータに加え、初期対応プロトコルに沿ったアドボケーターの対応、SANEのエンパワメントケア、提供されたサービスその他の介入を明確に記録する。
2.急性期からフォローアップ介入で、SANEによるエンパワメント効果、身体的精神的社会的アウトカム、法的アウトカムデータを収集する。
3.なごみへのCAC設置のため、神奈川県チャイルド・ファーストのCAC視察見学を実施する。
4.ワンストップセンターを支えるスタッフ(SANEおよびなごみのDoula)の育成
5.学会発表および投稿で成果発表する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2017 2016

すべて 学会発表 (5件) (うち招待講演 3件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 性暴力被害者支援における政策提言と助産師の役割:PTSDの予防・治療・回復と周産期の心理社会的支援で性暴力被害の世代伝達を断ちきる2017

    • 著者名/発表者名
      長江美代子,李節子,柳井圭子
    • 学会等名
      第31回日本助産学会学術集会
    • 発表場所
      あわぎんホール(徳島県徳島市)
    • 年月日
      2017-03-18 – 2017-03-19
    • 招待講演
  • [学会発表] 基調講演:地域連携における病院拠点型ワンストップ性暴力支援モデル『性暴力救援センター日赤なごや なごみ』開設―性暴力救援施設の必要性とセンター開設までの経緯2016

    • 著者名/発表者名
      長江美代子
    • 学会等名
      日本看護医療学会
    • 発表場所
      日本福祉大学(愛知県東海市)
    • 年月日
      2016-09-17
    • 招待講演
  • [学会発表] 病院拠点型性暴力救援センターにおける急性期対応の現状と今後の課題2016

    • 著者名/発表者名
      長江美代子, 小瀬裕美子, 江口美智, 神尾正子, 松岡栄子
    • 学会等名
      第3回日本フォレンジック看護学会学術集会
    • 発表場所
      日本福祉大学(愛知県東海市)
    • 年月日
      2016-09-03 – 2016-09-04
  • [学会発表] 大会長講演:フォレンジック看護が支えるもの2016

    • 著者名/発表者名
      長江美代子
    • 学会等名
      第3回日本フォレンジック看護学会学術集会
    • 発表場所
      日本福祉大学(愛知県東海市)
    • 年月日
      2016-09-03 – 2016-09-04
    • 招待講演
  • [学会発表] PEトレーニング後スーパービジョン(SV)を受けながら実施したパートナーからの性暴力による慢性PTSD女性に対するPE療法の実施とSVの一考察2016

    • 著者名/発表者名
      長江美代子, 小西聖子
    • 学会等名
      第15回日本トラウマティック・ストレス学会
    • 発表場所
      仙台国際センター(宮城県仙台市)
    • 年月日
      2016-05-20 – 2016-05-22
  • [図書] 性暴力の精神的・心理的影響:フォレンジック看護性暴力被害者支援の基本から実践まで2016

    • 著者名/発表者名
      長江美代子, 服部希恵, 加納尚美
    • 総ページ数
      192(69-86)
    • 出版者
      医歯薬出版

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公開日: 2018-01-16  

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