インドネシア海洋大陸域における降水の安定同位体比の空間分布と季節変化を明らかにするため,2010年から2018年まで断続的に降水の安定同位体比の観測を行った.約4,300個の降水サンプルを取得して酸素・水素安定同位体比を分析した結果,42地点で12ヶ月分の同位体比データベースを作成することができた.クラスター解析の結果,ジャワ海沿岸では夏季に最大の年周期,東部では夏季に最大の年周期,赤道付近では一年を通じて変動が小さいことが明らかとなった. さらに,当初の研究計画には無いが,タイ全域にも研究地域を広げ,2013年から2015年の降水観測により,安定同位体比の時空間分布や変動要因を明らかにした.
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