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2019 年度 研究成果報告書

オーラルヒストリーによる旧ソ連ロシア語系住民の口頭言語と対ソ・対露認識の研究

研究課題

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研究課題/領域番号 16H05657
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分海外学術
研究分野 地域研究
研究機関東北大学

研究代表者

柳田 賢二  東北大学, 東北アジア研究センター, 准教授 (90241562)

研究分担者 中村 唯史  京都大学, 文学研究科, 教授 (20250962)
楯岡 求美  東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (60324894)
堀口 大樹  岩手大学, 人文社会科学部, 准教授 (50724077)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワードオーラルヒストリー / 旧ソ連 / ロシア語 / 言語接触 / ソビエト文化
研究成果の概要

ロシア欧州部、シベリア、バルト三国、ジョージア、アルメニア、カザフスタン、ウズベキスタンにおいてソ連時代のオーラルヒストリー聞き取りを中心とした現地研究を行った。その結果、研究チームでは、「対露感情の如何にかかわらず、またバルト、カフカース、中央アジアという極めて大きな気候差と本来あったはずの地域・宗教・民族文化差にもかかわらず、旧ソ連諸国には共通した生活文化と思考様式がある。ソ連は崩壊したが消滅したわけではなく、特に『プロパガンダ国家』、『密告社会』、『全体主義的国家観』といったその負の遺伝子が、いずれの国においても変異しつつ受け継がれていると言えるのではないか」との感想を共有するに至った。

自由記述の分野

ロシア語学、社会言語学

研究成果の学術的意義や社会的意義

旧ソ連諸国には共通した思考様式がある。現在それは、個人よりも国家を上に置き、密告を奨励し、その時々の政策に反する思想を持つ者をあぶり出して警察的手法で排除しようとする「密告社会」や、嘘と分かっていることを繰り返し宣伝して人々の常識にしようとする「プロパガンダ国家」といった負の側面に特に顕著に見られる。反露国家となったウクライナやジョージアも、EUとNATOに属す「西側」の国となったはずのバルト三国も、この点は同じである。後者には「言語警察」的行政機関が存在し、ロシア語系住民が職場で母語を話すことすら憚られる一方、ロシアを仮想敵とした民兵や軍事教練までもが存在する。東欧の緊張の無知は危険である。

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公開日: 2021-02-19  

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