研究課題
本研究の目的は、現代の社会的紐帯を土地利用、生業形態、資源管理法、物質文化との関係から把握して、ミクロレベルとマクロレベルの相互作用を明らかにし「弱い社会的紐帯の強さ」を実証的に検証することである。最終年度となる今年度は、研究成果の学術発表と展示活動を通じた研究成果のアウトリーチを通じて、実践としての「弱い社会的紐帯」を強める社会実装を目指した。自然/人文地理学、文化/環境人類学、民族考古学、生物学、開発学、歴史学、教育学の観点から、1)社会紐帯班、2)物質文化班、3)動植物相班、4)景観分析班に分かれて行ってきた現地調査と分析に関して、複数の学術大会(日本中東学会と日本沙漠学会)において口頭・ポスターでの研究発表を行った。また、複数の論文を学会誌(日本沙漠学会誌等)への投稿を開始した。同時に、企画展示「サウジアラビア、オアシスに生きる女性たちの50年―「みられる私」より「みる私」」(2019年 6月6日~ 9月10日に大阪の国立民族学博物館、また同年10月5日~ 12月22日に横浜ユーラシア文化館で開催)における中心的展示内容として、本研究成果を発展させた。またその内容は『サウジアラビア、オアシスに生きる女性たちの50年―「みられる私」より「みる私」』(2019年6月出版、河出書房新社)として邦文著書としてまとめた。展示関連行事であるワークショップ、ギャラリートーク、講演会を通じて、単行本出版を通じて、日本の一般社会と研究成果を共有することができた。本研究活動は、調査対象国であるサウジアラビアにおいても評価され、サウジアラビア国立博物館において招待講演を行った。調査対象地の6つの新聞(アルリヤド紙、SABQ紙、オカーズ紙、アルワタン紙、アルヤウム紙、ガフル365紙)のアラビア語電子版において本研究成果は広く報道された。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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沙漠研究
巻: 29(1) ページ: 21-28
https://doi.org/10.14976/jals.29.1_21