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2017 年度 実績報告書

語の統合度と文の相関関係に関する研究-形態法の異なる言語の比較対照をとおして-

研究課題

研究課題/領域番号 16H05672
研究機関東京外国語大学

研究代表者

渡辺 己  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (30304570)

研究分担者 沈 力  同志社大学, 文化情報学部, 教授 (90288605)
清澤 香  国際基督教大学, 教養学部, 特任講師 (30758793)
山越 康裕  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (70453248)
児倉 徳和  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 研究員 (70597757)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード言語類型論 / 形態的統合度 / 「アルタイ型」 / 複統合語 / 孤立語
研究実績の概要

本課題は,類型的にタイプの異なる言語の「語」の統合度および文の相関関係について調査研究するものである。そして,参加者がそれぞれ現地調査をおこなって一次資料を得て,それをもとに考察する点に大きな特徴がある。2年目にあたるH.29年度も引き続き,本課題のメンバーが各自の担当する言語について現地調査をおこない資料を収集し,得られた言語資料の分析をおこなった。H.29年度の海外調査については次のようにおこなった。1.渡辺:カナダ,ブリティッシュ・コロンビア州,パウエル・リバーおよびキャンベル・リバーにおいて6週間;2.清澤:カナダ,ブリティッシュ・コロンビア州,ダンカンにおいてハルコメレム語を1週間,マウント・カリーにおいてリルエット語をひと月,計5週間;3.山越:中国内モンゴル自治区にてシネヘン・ブリヤート語を1週間;4.児倉:中国,新疆ウイグル自治区においてシベ語を2週間。それぞれの調査では,本課題の主題になる「語」の構成およびそれらがどのように文で現れるかについてを主眼として,聞き取り(エリシテイション)および自然談話のデータ収集をおこなった。
年度中にはメールなどで頻繁に連絡をとりあい,研究協議をする他,学会などの機会を利用し,直接会ってメンバー間の情報共有・交換をおこなった。特に代表者・渡辺と,「アルタイ型」言語の研究者である山越・児倉は,「アルタイ型」言語について,さまざまな機会に研究討議を重ねた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

各メンバーの現地調査における資料収集,およびその整理に関してほぼ予定通りおこなうことができており,おおむね順調に進んでいるといえる。

今後の研究の推進方策

H.30年度は本課題の最終年度にあたる。そこで各メンバーが収集・整理した担当言語の資料,およびそこから見えてくる類型的特徴に関して,メンバー間での情報交換と共有を続ける。さらに,研究取りまとめのため,それぞれが調査してきた言語について,その類型的特徴を分析・整理し,その結果を共有し,本課題のテーマである,「語」の統合度および文中での語の機能ついて比較対照を進める。2年目と同様,言語類型論に関する最近の研究の収集・共有を手分けしておこなうことによって,本課題に関する学界の動向とも照らし合わせていく。最終年度も,各メンバーが担当する言語について現地調査をおこなう予定である。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Sentence-final possessive markers in Shinekhen Buryat2017

    • 著者名/発表者名
      YAMAKOSHI, Yasuhiro
    • 雑誌名

      Proceedings of The 13th Seoul International Altaistic Conference: Contemporary Outlooks on Altaic Languages

      巻: - ページ: 33-52

  • [雑誌論文] Mongol torol xelnuudijn "insubordination" (gishuun bus oguulber)2017

    • 著者名/発表者名
      YAMAKOSHI, Yasuhiro
    • 雑誌名

      Mongol Sudlal ba Togtvortoj Xogzhil

      巻: - ページ: 289-292

  • [雑誌論文] The polysynthetic nature of Salish2017

    • 著者名/発表者名
      WATANABE, Honore
    • 雑誌名

      The Oxford handbook of polysynthesis

      巻: - ページ: 623-642

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The function of particles =ni’ and da in Sibe: Focus and Nominal Reference2017

    • 著者名/発表者名
      KOGURA, Norikazu
    • 雑誌名

      Proceedings of the 13th Seoul International Altaic Conference

      巻: - ページ: 151-168

  • [学会発表] モンゴル諸語における分詞の統語機能と文末標識2018

    • 著者名/発表者名
      山越康裕
    • 学会等名
      2017年度ユーラシア言語研究コンソーシアム年次総会
  • [学会発表] モンゴル諸語における非定形動詞の用法の発達:日本語との若干の対照2017

    • 著者名/発表者名
      山越康裕
    • 学会等名
      『外国語と日本語との対照言語学的研究』第23回研究会
  • [学会発表] Sentence-final possessive markers in Shinekhen Buryat2017

    • 著者名/発表者名
      YAMAKOSHI, Yasuhiro
    • 学会等名
      The 13th Seoul International Altaistic Conference
    • 国際学会
  • [学会発表] 主題か?焦点か?―シベ後の小辞 =ni' と da の機能と情報構造2017

    • 著者名/発表者名
      KOGURA, Norikazu
    • 学会等名
      2017年度ユーラシア言語研究コンソーシアム年次総会
  • [学会発表] 発掘新事実,発現新規則--従漢日持続体標記的描述所看到的--(新事実の発掘と新規則の発見ー中国語と日本語の持続マーカーの記述をめぐって)2017

    • 著者名/発表者名
      沈力
    • 学会等名
      Frontiers in Contemporary Linguistics 2017 Towards New Descriptivism
    • 国際学会 / 招待講演
  • [図書] シベ語のモダリティの研究2018

    • 著者名/発表者名
      児倉徳和
    • 総ページ数
      480
    • 出版者
      勉誠出版
  • [図書] Handbook of Japanese Contrastive Linguistics (HJCL), Prashant Pardeshi and Taro Kageyama (ed.) (Chapter 6 Resultative constructions in Japanese from a typological perspective)2018

    • 著者名/発表者名
      Taro Kageyama and Li Shen
    • 総ページ数
      600
    • 出版者
      De Gruyter Mouton

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公開日: 2018-12-17  

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