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2019 年度 実績報告書

ミクロネシアにおけるスカイスケープ考古学の実践

研究課題

研究課題/領域番号 16H05684
研究機関南山大学

研究代表者

後藤 明  南山大学, 人文学部, 教授 (40205589)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード考古学 / 天文学 / ミクロネシア / コスラエ / レル / 線形構造 / 暦
研究実績の概要

2019年度はミクロネシア連邦コスラエ州、コスラエ島の年遺構、レルにおいて調査を行った。調査は現状の植生でGPS計測の可能だったKinyeir FularとInsru and Inolの四つのピラミッドで行われた。Kinyeir Fularは四隅のGPSポイントの計測によって壁の方位、および7カ所の入り口の方位を計測した。入り口は中央が少し高くなっているが建物に歩いてはいるのは問題ないが、北東の壁の三カ所ある入り口の真ん中にありもっとも広い入り口は地上から高さ1.5メートル程度の石組みで塞がれているように見えた。ここは入り口ではなく窓ないし棚のように見える。
この窓は水路に囲まれたPensa建築群とKinyeir Fulatの間にある通路が広くなったゾーンに面している。この地区の建築群は北東から南西を基本軸としているが、かりに通路からこの窓を通して遠望すると現在は植生で可視できないが、Mt. Fikolが見えた可能性がある。
ハンブルグのレポートによるとこの建物は海に面していたので可視性は高かったと推測された。
一方、王墓のゾーンでは、4基のピラミッド状墳墓の計測を行った。いずれも台形状の石組みに一列だけ遺体の安置石室を設ける型式であった。その方位はほぼ一致し、Kinyeir Fularなど建築物の基本方位とも一致していた。なおこの墳墓は遺体の殯場であり、実際の骨は珊瑚礁の中にあるブルーホールと呼ばれる穴に沈められるという伝承があるため、珊瑚礁の中にある小島までカヤックを使って渡り、埋葬の島の踏査も行った。しかしとくに目立った遺構は認められなかった。
このような計測結果は現在、国立天文台の天文学者と景観データと合成して遺跡の背後に見える天体をシミュレーションできるか検討をしている。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] A Report on the Reassessment of Navigation Stones on Arorae, Kiribati2020

    • 著者名/発表者名
      Akira Goto, Hideyuki Ohnishi, Tomo Ishimura
    • 雑誌名

      People and Culture in Oceania

      巻: 35 ページ: 109-125

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ポリネシア人移住論に挑む:オーソドックス・シナリオに挑む2019

    • 著者名/発表者名
      後藤 明
    • 雑誌名

      季刊・民族学

      巻: 169 ページ: 20-27

  • [雑誌論文] 共有資源としてのアイヌ文化史跡:北海道標津町における地域住民の語りを事例として2019

    • 著者名/発表者名
      大西秀之
    • 雑誌名

      生態人類学会ニュースレター

      巻: 25 ページ: 32-38

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 世界文化遺産と考古学2019

    • 著者名/発表者名
      石村智
    • 雑誌名

      季刊民族学

      巻: 169 ページ: 76-83

  • [雑誌論文] Interlinking open science and community-based participatory research for socio-environmental issues2019

    • 著者名/発表者名
      Yasuhisa Kondo, Akihiro Miyata, Ui Ikeuchi, Satoe Nakahara, Ken'ichiro Nakashima, Hideyuki Onishi, Takeshi Osawa, Kazuhiko Ota, Kenichi Sato, Ken Ushijima, Bianca Vienni Baptista, Terukazu Kumazawa, Kazuhiro Hayashi, Yasuhiro Murayama, Noboru Okuda, Hisae Nakanishi
    • 雑誌名

      Current Opinion in Environmental Sustainability

      巻: 39(54) ページ: 54-61

    • 査読あり
  • [学会発表] Tribalism or Chiefdom?: The formation of Ainu society by influences from outside worlds2020

    • 著者名/発表者名
      Onishi, Hideyuki
    • 学会等名
      Out of Eurasia, International Academic Meetings in Mexico: Monuments, Art, and HumanBody, Hotel Villa Arqueologica de Teotihuacan
    • 国際学会
  • [図書] ヒトはなぜ海を越えたのか2020

    • 著者名/発表者名
      秋道智彌、印東道子、後藤 明、石村智、他
    • 総ページ数
      258
    • 出版者
      雄山閣
    • ISBN
      978-4-639-02703-4
  • [図書] ビーズでたどるホモ・サピエンス史2020

    • 著者名/発表者名
      池谷和信、後藤 明、他
    • 総ページ数
      297
    • 出版者
      昭和堂
    • ISBN
      978-4-8122-1927-0
  • [図書] 太平洋諸島の歴史を知るための60章2019

    • 著者名/発表者名
      石森大知、丹羽典生、後藤 明、石村智、他
    • 総ページ数
      345
    • 出版者
      明石書店

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公開日: 2021-01-27  

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