| 研究課題/領域番号 |
16H05724
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| 研究機関 | 岩手大学 |
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研究代表者 |
松岡 洋子 岩手大学, 教育推進機構, 教授 (60344628)
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| 研究分担者 |
足立 祐子 新潟大学, 教育・学生支援機構, 准教授 (00313552)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | 多文化対応力開発 / 公共人材育成 / 韓国 / ドイツ / 多文化社会 / 人材育成者養成 |
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| 研究実績の概要 |
韓国において政権交代後の多文化政策（研修の充実化等）について調査した結果、政策的に取り組みが停滞していることが窺えたが、大学等では多文化政策に関する国際フォーラムが開催され、受入社会の変容の必要性、教師、警官、多文化家族支援センター職員等の多文化対応力研修の重要性が提言された。また、ドイツでは、大学、民間財団の受け入れ社会側の多文化対応力研修について調査した結果、移民を同化的ではなく包摂的に受け入れようとする意識が、研修内容の変化として認められた。
加えて、海外動向との対比のため、国内の外国人支援機関の職員に対する聞きとり調査や、教師養成に関わる大学教員との研究会等を実施し多結果、人材育成の恣意性や養成する側の人材を対象とした研修の未整備などが課題として指摘された。
また、昨年度からの調査により情報収集を行った多文化対応力研修の手法、効果、課題等についてまとめ、異文化間教育学会、移民政策学会での口頭発表、および著書（分担執筆）により公表した。
さらに、ドイツ、韓国調査により得た知見を活用して開発した多文化対応力研修を、災害時外国人支援者、自治体職員研修等のコミュニティリーダーを対象に、岩手県盛岡市、山梨県笛吹市、兵庫県芦屋市で行った。加えて、防災・減災、観光インバウンド等をテーマに、多文化対応力に対する啓発研修を岩手県一関市・宮古市・水沢市、徳島県美波町において一般市民を対象に実施した。これらの研修後、受講者の感想等を質的に分析し、基礎理論に関する先行研究などを参照しながら効果検証を進めた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度の実施計画に則り、ドイツの多文化対応力開発プログラムの資料収集および聞き取り調査を行った。これに加え、韓国でも追加調査を実施し、資料の充実が図れた点では、計画以上の進展があった。
また、昨年度からの調査について学会、研究会で報告を行い、意見交換の機会を設け、研究手法の改善を図った。その結果、人材研修プログラムの開発に加え、人材研修に関わる養成者の育成の重要性について、知見が加わった。
さらに、国内の各種人材研修等で、海外調査等から得た知見を活用した研修プログラムを、災害、観光、街づくりをテーマとして開発・試行し、その効果について受講者等から意見を収集し分析する形で検討を進めることができた。
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| 今後の研究の推進方策 |
多文化対応力研修プログラムの収集を継続するとともに、ドイツ、韓国の研究者、実践者とプログラムに関する比較検討の意見交換の機会（小研究会等）を設け、その効果と課題について整理する。
また、可能な範囲で、国内での人材育成研修等で収集した情報を活用して開発した人材育成の手法を試行し、その効果について質的分析を行う。
最終的には、多文化対応力開発プログラムに必要な要素、手法等を整理し、学会、論文等で公表する。今後は、公表する学会等の分野を、社会教育、コミュニケーション学等にも広げ、成果の公表および意見交換を実施する。
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| 備考 |
本研究で調査した情報を活用し開発した人材研修手法により、岩手県国際交流協会災害時多言語サポーター研修、山梨県笛吹市職員研修、岩手県一関市一般市民向け多文化研修、兵庫県芦屋市災害時外国人支援研修、岩手県防災セミナー、岩手県宮古市国際交流協会観光人材研修および徳島県美波町多文化共生市民セミナーにおいて、人材育成研修を実施した。
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