研究課題
前年度に引き続き、将来的に大質星を伴う星団を誕生させる可能性のある又は既に大質量星が形成された分子雲の磁場構造を調べるため、南アフリカ天文台サザランド観測のIRSF 1.4m望遠鏡と赤外線偏光撮像装置SIRPOLを用い3回の近赤外線偏光観測を行なった 。1回目は前年度3月末から本年度始め(3月27日から4月3日の7夜)にかけての観測である。2回目の観測は2019年8月7から21日の14夜、3回目の観測は2020年2月12日から19日の7夜の観測を行なった。2回目の観測では大質量星形成領域M17の観測を主として行い、合わせて渦状腕の骨格をなすフィラメント分子雲の観測も合わせて行なった。1・3回目の観測では比較的サイズの小さなSpitzerバブル天体の近赤外線偏光観測も昨年度からの継続として行い、合わせてフィラメント分子雲の観測も行なった。前年度までに取得したデータのリダクョンと解析や論文投稿を進めた結果、赤外線暗黒星雲M17 SWexの論文が学術雑誌に公表出版された。その観測成果については学会報告も行った。また、M17 SWexの磁場観測のデータを使って分子雲衝突の可能性を調べた成果を学術論文として投稿し受理された。M17 SWexの磁場観測の論文および関連する分子雲の論文を紹介する記事を執筆した。大質量形成領域Vela Cの論文は昨年度から投稿中であったが、審査員から大きな改定の示唆を受けて再投稿中である。大質量星が誕生する分子雲と中小質量星しか誕生しない分子雲での星間磁場の違いを明らかにするため行なったSerpens South 分子雲の観測論文は昨年度印刷中であったが、今年度になり公表出版された。大質量形成領域M17の観測など本研究で取得したが公表していないデータがあるため、今後データ解析を進めて学会や学術論文での発表を目指す。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件) 学会発表 (1件)
Publications of the Astronomical Society of Japan
巻: 印刷中 ページ: -
Astronomy in Focus XXX, presented at IAU XXX General Assembly, Vienna, Austria. Proceedings of the IAU, 2020
巻: なし ページ: 109-109
10.1017/S1743921319003648
天文月報 (7月号)
巻: 113(印刷中) ページ: -
巻: 71, SP1 ページ: S5 (12pp)
10.1093/pasj/psz040
巻: 71, SP1 ページ: S7 (21pp)
10.1093/pasj/psz072