研究課題/領域番号 |
16H05731
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
岸本 真 京都産業大学, 理学部, 准教授 (00733354)
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研究協力者 |
テンブルーメラー テオ
ホーニッヒ セバスティアン
アントヌッチ ロバート
ミロア フローレンタン
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 巨大ブラックホール系の構造 / 活動銀河中心核の物理 / 高空間分解能観測 / 光赤外干渉計 |
研究成果の概要 |
今世紀初頭頃から,様々な銀河の中心には太陽質量の百万倍から10億倍程度の巨大ブラックホールがほぼ普遍的に存在すると考えられるようになっている.これらの一部は周りの星間空間からの多量の質量降着により明るく輝いている,あるいは輝いているフェーズにある.活動銀河核と呼ばれるこうした天体における質量降着・放出構造は,その母銀河の形成・進化と密接に関連していると思われるが,その物理過程は未だに十分理解されていない.本研究では,近赤外及び中間赤外での長基線干渉計を用いた観測によって中心部数光年を直接空間分解し,その構造の新たな描像の構築を進めることができた.
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自由記述の分野 |
宇宙物理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
巨大ブラックホールを中心とする大質量降着構造の理解は,銀河の形成・進化,ひいては宇宙の構造形成の歴史の理解にとって大きな意味を持つ.これまで30年以上にわたって,巨大ブラックホールを取り巻く円盤状・赤道方向の構造が推測されてきたが,直接空間分解することで,10光年程度のスケールにおいては意外にも極方向のアウトフロー成分が卓越していることがわかってきた.また1光年程度のスケールにおいては,これまで推測されてきたとおり,円盤状の高速回転構造が直接見えてきた.これらは,活動銀河核の物理過程の理解を確実に進めるものである.
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