研究課題/領域番号 |
16H05756
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
吉武 隆一 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 准教授 (70407203)
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研究分担者 |
太田 明子 (中川明子) 徳山工業高等専門学校, 土木建築工学科, 准教授 (10442469)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 古代ギリシア建築 / ヘレニズム / 王宮 / 宮殿 / ペリスタイル / 半円柱 / 比例 |
研究成果の概要 |
本研究の対象はヘレニズム期の建築である。当初予定していた古代都市テオスのディオニソス神殿が相手国の事情により調査継続が困難となり、代わって古代都市ペラの王宮の調査と研究に取り組んだ。ペラ王宮はアレキサンドロス大王が育ったヘレニズムの重要遺構で、3年間の現地調査と研究の結果、当該建物は矩形の中庭を四方からストア(列柱廊)が取り囲むペルスタイル形式を基本とし、アンドロン(主室)や宗教儀式のエクセドラ(半円形の小部屋)などが含まれること、また半円柱や壁端柱を多用することでギリシアの伝統的なオーダーを複雑な宮殿建築に応用したヘレニズム初期の貴重な実例であることが確かめられた。
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自由記述の分野 |
西洋古代建築史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アレキサンドロス大王の東方遠征以後、ギリシア世界は広く国際化し、オーダーに集約されるギリシア建築は多様なビルディング・タイプに取り込まれた。これまで衰退の建築として等閑視されていたヘレニズム建築は、創造的な変革期の建築として近年注目されている。本研究の成果は世界の学術動向と連携しつつ、ヘレニズム建築をただ概念的に操るのではなく、現場調査で入手した一次資料から実証的に分析した点に学術的意義がある。
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