研究課題/領域番号 |
16H05764
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
生物多様性・分類
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
坂山 英俊 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (60391108)
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研究分担者 |
西山 智明 金沢大学, 学際科学実験センター, 助教 (50390688)
土松 隆志 千葉大学, 大学院理学研究院, 准教授 (60740107)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | シャジクモ / 淡水藻類 / 進化 / 種分化 / 遺伝的多様性 / 生態的多型 / 集団構造 |
研究成果の概要 |
シャジクモは南極大陸を除く世界各地に分布し、地域変異が多く、様々な淡水環境に生育している。このようなシャジクモの現在の分布様式は、おもに水鳥の渡りによる散布と、東アジアを中心に始まった水稲農業による二次的環境(水田、ため池など)の形成による新たなニッチ獲得の影響を受けていると考えられる。しかし、東アジアを中心としたシャジクモの現在の分布様式の成立過程と地域変異の進化過程は明らかにされていない。本研究では、東アジアを中心とした海外からシャジクモを採集し、種内の遺伝的多様性、系統関係、表現型を解析することで、現在のシャジクモの分布様式の成立過程と多様性を明らかにした。
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自由記述の分野 |
進化系統学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の研究対象であるシャジクモは、湖、ため池、水田など、わたしたちにとって身近な淡水生態系に生育する大型藻類である。しかし、日本では近年の淡水生態系破壊の結果、急速にシャジクモの衰退が進行している。その結果、シヤジクモは環境省版レッドリストにおいて絶滅危惧種として掲載されている。本研究で明らかとなった東アジアを中心に分布するシャジクモの現在の分布様式の成立過程と多様性に関する知見は、生態学的に重要な広域分布種や絶滅の危機に瀕している種の実体解明に向けた研究や施策を考える上で非常に有益な情報となり得ると期待される。
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