本研究では、キューバに生息するアノールトカゲの系統関係から、独立に4回、森林低温環境から開放高温環境へ進化したと推定され、高温放環境に生息する2種について、正の自然選択を受けた遺伝子を推定した。その結果、コラーゲン産生に関わるtgfb1の配列が進化していることがわかった。また、A. allogusおよびA. sagreiについて全ゲノム配列決定を行った。ゲノム全体での重複遺伝子率は、A. sagrei(81.0%)がA. allogus(45.4%)に比べて高い値を示した。このことは、高温開放環境への適応に遺伝子重複が重要であることを示唆している。
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