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2019 年度 研究成果報告書

アジアの脆弱な稲生態系の地域内不均一性と品種選択に関する研究

研究課題

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研究課題/領域番号 16H05780
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分海外学術
研究分野 作物生産科学
研究機関東京大学

研究代表者

鴨下 顕彦  東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 准教授 (10323487)

研究分担者 櫻井 武司  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (40343769)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード農業生態学 / 農業経済学 / 環境調和型農林水産 / 気候変動
研究成果の概要

地球温暖化による塩水遡上の稲作への影響を評価するために、ベトナム北部の紅河デルタの本流と分流の河口周縁を比較した。水田と水産養殖池が堤防によってゾーン化されていない分流河口では、稲生産が大幅に低下し、本流河口の堤防近傍の水田でもやや減収した。早生の良質品種は、ハイブリッドに比べて、塩分に対する減収率が大きかった。南インドのため池水田では、近年干ばつ被害が連続しており、補完的な井戸灌漑の利用が進んだ。ため池末端水田や市場性の高い晩生品種は干ばつにより減収した。カンボジアでは2011年の大洪水以降、氾濫原での乾季作化と品種の画一化が進み、灌漑水田での機械化や、全般的な省力化が進んだ。

自由記述の分野

作物生態学

研究成果の学術的意義や社会的意義

灌漑が十分に整備されておらず、干ばつや洪水の被害が頻発する水田や、海面上昇による塩水遡上を被る沿岸部の水田など、生産基盤の脆弱な熱帯アジアの水田に着目して、気象リスクと域内不均一性とを明らかにし、持続可能な稲作を設計するための知見を得た。条件の悪い環境での生産の改良のための総合的な提案をした。近年米の輸出を急増させてきた3国(インド、ベトナム、カンボジア)であるが、個々の生産現場の状況の違いも描いた。アジア以外の生産基盤の脆弱な地域、例えば、アフリカでの稲作の改良を考える際にも、応用することも可能である。

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公開日: 2021-02-19  

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