研究課題
家畜生産性向上のためには、幼若動物における下痢症のコントロールは必要不可欠である。インドネシア国の家畜において、これまで原虫・寄生虫の詳細な感染率は不明であった。そのため、まず、Tangerang およびBogor 、さらに本年度はYogyakarta地域において、豚、牛、鶏等の農家を対象にフィールド調査を実施した。ショ糖浮遊法、原虫を特異的に検出できる蛍光抗体法等を実施し、クリプトスポリジウム、ジアルジア、アイメリア、さらにエントアメーバ等を検出した。前者の原虫については、オーシストまたはシストを精製し、DNA を抽出した。エントアメーバについては、糞便からDNAを抽出した。種および遺伝子型を同定するために種特異PCRを実施し、シークエンス解析を行った。その結果、ジアルジアは主に家畜において検出されているAssemblage E であることが分かった。また、牛のEimeria は、いずれも軽度な感染ではあったが、種別は病原性の高いE. bovis が優勢であることが分かった。クリプトスポリジウムでは複数の特異的PCRを実施したが、増幅産物が得られなかった。豚においては、遺伝子解析においてEntamoeba suis、さらにEntamoeba polecki ST1とST3が高率に検出された。これら原虫の陽性率は、各採材エリアにおける伝統的な飼育形態と関連性が示唆された。これらの結果は、現地の関連の研究所、そして獣医系大学においてワークショップにおいて発表し、情報提供し、これら知識および技術の普及を行った。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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