抗ウイルス療法(ART)下で残存するHIV-1に関する途上国での情報は極めて乏しい。本研究では、サブサハラアフリカに位置するタンザニア共和国のムヒンビリ医科学大学と共同でHIV感染者の前向きコホートを作り、ダルエスサラーム市でHIV陽性者の診療にあたるムヒンビリ国立病院とその周辺の関連診療施設において検体収集を実施した。ART下で残存するHIV-1のウイルス学的、分子疫学的性状と薬剤耐性を解析した。途上国においても多くの感染者がARTを受ける体制が整ってきており、本研究の成果はエイズが蔓延する地域におけるHIV医療の課題解決に貢献できる。
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