研究課題/領域番号 |
16H05865
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
中村 友哉 東京工業大学, 工学院, 助教 (70756709)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 体積ホログラム / 圧縮センシング |
研究実績の概要 |
・三次元符号化光学素子の設計及び実装 提案する撮像系に必要となる三次元符号化光学素子の設計及び実装光学系の構築を行った.三次元符号化光学素子を体積ホログラム(以下,HOE)として実装することを決定し,撮像後の圧縮センシングに適しつつHOEの原理で実現可能な変調作用を設計した.必要となるHOEの構造は回折と干渉の計算及び実験的生成により設計した.干渉光学系及び制御系及び感光材料を用いた,HOE生成光学系を構築し,設計に近い機能が実装されたHOEを90%程度の回折効率で生成できるようになった.
・原理の基礎実証 三次元符号化光学素子と圧縮センシングの組み合わせによる撮像の基礎実証実験を行った.二つの視野の像を独立符号化及び多重化取得し,これを復号することで二視野像を再構成した.これにより,最もシンプルな構成における原理実証を完了した.次年度は,超小型実機構築,撮像画素数の増加,カラー化等を行い,システムを実利用可能な最終形態に近づける.また,評価実験を通じて原理の有効性を定量的に実証する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
提案する原理に関して,最もシンプルな構成ではあるが物理実装を含めた実証に成功した.次年度は,提案するカメラの超小型デバイスとしての実装,及び有用性が明確に示せる定量的な実証実験結果の取得に取り組む.
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今後の研究の推進方策 |
これまで提案する原理の最低限の構成での実証実験まで完了したが,現在の構成は実利用可能なシステムの最終形態から未だ大きく乖離している.今年度は,システムの超小型実装,撮像画素数の増加,カラー化等を行い,システムを実利用可能な最終形態に近づける.また,これまでの原理実証実験では定性的な結果しか得られていないため,提案原理の効果を定量的に示す評価実験を行う.
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