本研究では学習データの多様性を考慮した機械学習を行なうことで,没入型バーチャル環境における表情認識精度を頑健にできることを示した.こうした,没入型バーチャル環境に対してユーザの身体情報を反映する技術基盤は,我々が没入型バーチャル環境においてソーシャルコミュニケーションを行なう上で必要となるものであり,実環境とバーチャル環境をシームレスに接続することに貢献するものである.また,本研究課題で開発を行なった組み込み型光センサと機械学習を用いる手法は,低次元のセンサ情報から高次元のユーザの状態を推定することにも活用できるため,様々な身体情報の認識を行なっていく上で重要な技術になると期待される.
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