研究課題/領域番号 |
16H05879
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
浜田 道昭 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00596538)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | lncRNA / 機能エレメント / 深層学習 / m6A / トランスポゾン |
研究実績の概要 |
-lncRNAの組織特異的発現に関与する機能エレメントとしてトランスポゾンを同定:lncRNAはmRNAと比べると組織特異的な発現を示しやすいことが特徴の一つである。またlncRNAにはmRNAとは異なり多くのトランスポゾン由来の配列が含まれていることが知られている。申請者はこの点に着目し、トランスポゾンと組織特異的発現について網羅的に調べた結果、複数のトランスポゾンがlncRNAの組織特異的発現に寄与していることが明らかとなった。また、トランスポゾンL1PA2がlncRNAの胎盤特異的な発現に寄与していることが判明し、その生物学的メカニズムについて詳細に解析を行った。 -RNA-RNA相互作用データベースLncRRIdb(http://rtools.cbrc.jp/LncRRIdb/xsearch.cgi)を構築した:RNA-RNA相互作用を網羅的に格納したデータベースを構築し一般に公開した。このデータベースでは、発現情報および細胞内局在の情報が含まれ、これらを用いて絞込が行えるようになっている(論文投稿中)。 - RNA修飾がlncRNAの機能エレメントとなっている可能性が示唆されている。そこで、深層学習技術を用いてm6AをRNAの配列から推定する手法の開発を行い、既存手法に比べて高精度で推定が行えることが示せた(論文準備中) - robosomeが結合するlncRNAをRibo-seqのデータから定義を行い、その特徴について詳細に調べた(論文印刷中)。ribosomeは翻訳のためにmRNAに結合することが一般的であるが、lncRNAに対してもribosomeが結合していることが知られている。このようなribosomeが結合するlncRNAを実験データより定義しその性質を詳細に調べた
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
機能エレメントの同定および同定につながる複数の研究を行い、成果が得られているため
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今後の研究の推進方策 |
機能エレメントの同定はこれまで通り進める。さらに、エレメントの組み合わせと機能の関連性を明らかにするための研究を行う
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