研究課題/領域番号 |
16H05879
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
浜田 道昭 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00596538)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | lncRNA / 機能エレメント / トランスポゾン / lncRNA-RNA相互作用 / リボソーム / 深層学習 |
研究実績の概要 |
ヒトなどの高等生物では,タンパク質に翻訳されずにRNAのまま機能を発揮する長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)が数多く存在していることが示唆されているがその大部分の機能は未解明である.lncRNAの機能エレメントを同定するための研究として,下記の研究を行った. - リボソーム結合lncRNAの同定と配列解析:網羅的実験データを用いて,リボソームRNAの結合するlncRNAの同定を行うと同時に配列特徴の抽出を行い,その生物学的意義について検討を行った.関連する論文を2報出版した(BMC Genomics. 2018 Dec 31;19(Suppl 10):906, BMC Genomics. 2018 May 29;19(1):414. doi: 10.1186/s12864-018-4765-z.) - ヒトとマウスの網羅的なlncRNA-RNA相互作用予測を可能とするWebサーバLncRRISearchを公開した(http://rtools.cbrc.jp/LncRRIsearch/) - リピートに結合するRBPの網羅的同定:我々の過去の研究で,lncRNAの組織特異的発現にリピート要素が関連していることを示したが,さらなる機能解析を進めるために,リピートに結合するlncRNAの同定を行った.現在結果を詳細に検討中であり,今年中に論文として出版することを計画している. - RNA-RNA相互作用ツールRIblastの高度化:p-valueの計算を行う方法の実装を行った.これにより,実験生物学者の利用が促進されることが期待される(J Comput Biol. 2018 Sep;25(9):976-986)
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
m6A, リボソーム結合,タンパク質結合,RNA結合など様々な機能エレメントの同定に向けた情報解析や解析に必要な情報技術の構築を行うことができたため
|
今後の研究の推進方策 |
これまでに得られた知見を基づいて,lncRNAの機能推定に寄与するデータベースを構築する
|