研究課題/領域番号 |
16H05912
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用システム
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研究機関 | 大分大学 (2018) 東北大学 (2017) 愛媛大学 (2016) |
研究代表者 |
大嶋 佑介 大分大学, 医学部, 客員研究員 (10586639)
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研究協力者 |
石丸 泰光
清松 悠
古賀 繁宏
小川 雄大
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | ラマン分光 / 骨粗鬆症 / 骨質 / がん / 無染色イメージング |
研究成果の概要 |
本研究では、ラマン分光分析や多光子励起イメージングなどの非線形光学効果を利用した生体の光学的解析の新規技術の創出を目的として、医療現場における治療・診断への応用を見据えた装置開発と生体試料の網羅解析を行った。その主な成果のひとつとして、「マラン分光法による骨粗鬆症モデルの骨質計測」に成功した。骨質変化に起因する骨折リスクの予測因子として、骨のミネラル基質中の炭酸塩/リン酸塩比、ミネラル/マトリックス比、およびマトリックス中のコラーゲンの比率の変化を解析したところ、骨のミネラル基質中の炭酸塩の含有量および石灰化度を表す値に変化を認めたことから、骨質計測の新しい手法として今後の応用が期待される。
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自由記述の分野 |
医用光工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨粗鬆症は骨強度が低下する疾患であり、骨粗鬆症性の骨折では死亡リスクも増加する。これまで骨折リスク評価は、おもに骨密度計測によって行われてきたが、近年では骨密度が必ずしも骨強度と正の相関を示さず、骨密度だけでなく、骨質の低下が骨折リスクを増大させることが明らかになったが、骨質を計測し、骨折リスク評価を行う方法は確立されていないのが現状である。そこで本研究では、骨密度に加えて骨質の評価を行う新しい計測技術の開発とその臨床応用を目的として、骨の分子組成を非侵襲的に計測可能なラマン分光法に着目し、骨質計測に成功した。骨粗鬆症の病態を理解し、予防・診断および治療法の開発につながる研究成果である。
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