研究課題/領域番号 |
16H05913
|
研究機関 | 大島商船高等専門学校 |
研究代表者 |
橘 理恵 大島商船高等専門学校, その他部局等, 准教授 (90435462)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 医用システム / Deep learning / CTコロノグラフィ |
研究実績の概要 |
本研究では,臨床導入が進んでいるデュアルエネルギーCT画像を対象として,機械学習法の一つであり高精度な画像認識が可能とされている深層学習法を多列化し自動的に電子洗浄を行い高鮮明なCTコロノグラフィ像を生成する手法を開発することを目指している。深層学習では新たなデータセットを学習する際,大規模教師付画像データセットにより既に自然画像を学習済みのモデルを用いてパラメータを最適化させることにより高い識別が可能となることが知られている。そのため,3次元処理による深層学習では学習データを十分に確保できず高い精度の認識は難しい。そこで,平成28年度は多数の断面画像に対して並列に深層学習を適用した結果を統合する「多列深層学習」による領域分割法の提案および大腸電子洗浄の実装を試みた。その結果,多列化することにより3次元情報を考慮することができるため画素単位で高精度な領域分割が可能であることが分かった。平成29年度は,平成28年度に開発を試みた手法を超低線量画像に適応して実験を試みると伴に,入力画像を増やした場合や深層学習に入力する画像の生成方法の改良を行った.その結果,超低線量画像においても従来法に比べて精度高く領域分割できることが分かった。また,深層学習から得る領域分割の結果の評価だけでなく,CTコロノグラフィ像を生成して,深層学習による電子洗浄法の定量的評価を行った。その結果,CTコロノグラフィ像においても深層学習による手法が従来法よりも良いことが分かった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
GPUを複数搭載したサーバを購入し,実験を行っているが入力画像の種類や深層学習に入力する画像が多いため1例費やす時間を要し,実験結果を得るのに膨大な時間を要したため,当初予定していた計画より遅れてる.
|
今後の研究の推進方策 |
平成29年度の実験研究および考察により得られた成果を、現在、複数の原著論文として執筆を進める。平成30年度は時間を要している深層学習の処理を短縮するために,Fully Convolutional Networkを用いた方法の検討を論文執筆と並行して進める。
|