研究課題
本年度は、予定されていた予備実験の準備・遂行と、購入予定であった実験に使用する機器の選定、導入、環境構築までを行った。また、幾つかの学会、研究会において発表を行い、途中経過ながら成果を報告した。以下それぞれ詳述する。第一に実験に関しては、予定されていた予備実験が概ね完了した。脳波及び腕の運動の計測を試験的に行ったが、十分にデータが取得できていることが確認できたため、このデータは試験的に解析された。この中で、今後は参加者の手の動きがどれほど身体感覚獲得に影響を与えているかについて、改めて確認的に解析を行うことで結果を確定し、学会における発表や論文化の計画を立てる。また新たに導入を予定していたモーションキャプチャは、複数の機器の視察、デモによる確認の結果、当初予定していたものとは異なる機器を導入することとした。この理由は、複数の脳波計など別機器との同期において、既に共同研究先において実績のあるもの、ということであった。現在では、この環境構築ができているので、現状のセッティングで十分な計測が可能かどうかを確認する段階に入った。今後は、予備的に実際の実験とは異なるがより簡便な方法でモーションキャプチャの性能の検証実験を行い、この結果に基づいて機器の追加購入の必要性があるかを判断する。また当該年度には、複数の脳波研究と身体認識に関する講演を行った。この中で検討中の内容の一部を発表した。さらに脳波解析に関する書籍の出版をした。内容に関しても脳波解析に関する手法の基準化のための活動の一環として、各講演で紹介した。
2: おおむね順調に進展している
予定されていた機器検討、導入が済み、本実験を開始する準備が整った。今後の実験進行においても明確な阻害要因はないため、順調に進行していると言える。
共同研究先の学生の協力を得ながら実験実施を加速していく。また一方で、十分な計測が行えるかどうかの検証を時間をかけて行い、得られる結果が信用に足るかどうか、今後の再現性まで見越した研究計画を改めて検討することも視野に入れ、柔軟に研究を推進していく。
すべて 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)
Brain Topography
巻: 30 ページ: 122-135
10.1007/s10548-016-0519-x.
Frontiers in Psychology
巻: - ページ: -
10.3389/fpsyg.2016.01005
Scientific Reports
巻: 6 ページ: -
10.1038/srep32477