| 研究課題/領域番号 |
16H05960
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| 研究機関 | 信州大学 |
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研究代表者 |
林 寛平 信州大学, 学術研究院教育学系, 助教 (10726376)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | グローバル教育政策市場 / 教育の輸出 / 大規模国際アセスメント / 比較教育学 |
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| 研究実績の概要 |
本研究は、国際学力調査の流通過程の変化が与える教育政策へのインパクトを国際比較の視点から分析する。PISAのすべてのデータがウェブ上で公開されるようになり、教育産業が成績や分析に関するデータを自由に利用できるようになったことで、教育政策に経済的な価値が生まれ、グローバルな教育政策市場が形成されている。この場には各国の大学や研究所も参加し、国家による教育の「輸出」が始まっている。国家の「売り手」としての参入は倫理的な問題をはらむだけでなく、比較教育学が蓄積してきた方法論および発展過程を問い直す事象でもあり、「新しいパラダイム」への移行が指摘されている。本研究は4年間を通じて、国際アセスメントを媒介とする、国境を越えた教育政策の売買の実態を明らかにし、新たな研究領域の確立を目指している。
初年度にあたる本年度は、文献調査および関係者への聞き取り等を通じて、教育輸出国の実態を明らかにし、アクター間関係の解明を目指した。具体的には、①OECD、IEA、アメリカETS、ドイツDiPF、オランダCito、シンガポールNIEIの関係者を訪問あるいは招へいし、アセスメント研究の成果利用に関する意見を交換するとともに、各機関内での研究の進捗を共有した。②これまでの研究で明らかになっていることをもとに公開シンポジウムを開催し、教育政策市場が公教育に与える影響について議論した。③アメリカ、スウェーデン、韓国で同様の関心をもつ研究者ににコンタクトを取り、次年度に開催予定の国際シンポジウムの準備を進めた。
また、本研究の成果として、著書5件、査読論文2件、学会発表6件を含む多数の媒体で成果を公表した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでに当初予期していなかった事態等はおこっておらず、計画に従って順調に進展している。
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| 今後の研究の推進方策 |
引き続き当初計画に従って研究を推進していく。本年度に得た知見や関係者との接点を活かして、調査を着実に進め、必要な情報の収集と成果の公表を順調に進めていきたい。
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