研究実績の概要 |
酸化物担体上の多重双晶粒子表面に、白金サブナノクラスターを電析するための電気化学合成・分析装置を導入した。これまでに、Au-MTPが安定する-0.6 ~-0.1V(標準水素電極基準)電位制御範囲によって、白金クラスターを生成することを見出し、透過電子顕微鏡を用いた構造解析およびサイクリックボルタンメトリーを用いた活性表面積の評価を行った。 また、イオン液体の炭化に必要な熱処理温度を決定するために、電子顕微鏡内での白金クラスター/イオン液体のその場加熱実験を行い、原子レベルでのクラスタリングを動的に捉えることに成功した。この成果は、平成29年度に論文投稿を行う。 本年度は、アルミ酸化物担体表面上の銀クラスターの活性主量の評価法を確立し、学術論文(Top Catal.,59(19), (2016), 1740-1747)として報告した。そして、本研究課題が着目する結晶格子のひずみの定量について、ウィークビーム走査透過電子顕微鏡法という選択的な回折電子のイメージング法を確立し、学術論文(Microscopy, 66(2), (2017), 120-130)として報告した。この結果は、専門誌において新しい格子ひずみの可視化法として評価され、表紙を飾った。
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