現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
昨年Si基板上で基板表面を覆いつくす大面積のGaAs/AlGaOxコア-シェルナノワイヤ群を形成することに成功し、それらからの室温での良好な白色発光を観測した。同ワイヤに対して偏光カソードルミネッセンス測定を行ったところ、特定の波長で偏光が確認された。これより同材料の特徴的な光源としての応用可能性を示すことができた。さらに、酸化物を得るための従来行っていた水蒸気酸化に加えて、高いAl濃度のAlGaAsを最外殻に配置したコアーシェル構造を用いることで、大気暴露による自然酸化のみで酸化膜が形成できる技術を確立した。同酸化膜は非常に安定であるとともに、内部GaAsコアの光学特性を保持・増強させられることを確認した。さらに、成長技術の高度化により、AlGaAs/GaAs超格子構造を内部に導入することも可能にした。 以前より取り組む窒素によるナノワイヤのパッシベーションや、赤外域応用、高効率化のためのBi添加についても記録を整理し、上述の結果とまとめて化合物半導体ナノワイヤの専門書籍を本年度出版することができた。[Novel Compound Semiconductor Nanowires - Materials, Devices, and Applications, Fumitaro Ishikawa and Irina A. Buyanova, ISBN 978-981-4745-76-5, September 2017, Pan Stanford Publishing.]
|